現代において、イクメンは家族にとっても社会にとっても歓迎すべきものであることは間違いありません。
女性からすれば、男性が家事や育児に根極的に参加してくれるのはとても喜ばしいことでしょう。
共働きが多い現代ではイクメンが当たり前、でなければやっていけないという状況だと思います。
しかし、ここで少し考えていただきたのです。
男性が家事や育児にかかわることが、生物学的に、子孫繁栄の観点からみて、正しいのか?
そんなことを言ったら世間からはアンチな感じに受け取られ、LGBT、男女平等などの団体から批判が来そうですが、
あえてこんな意見もあるということで書いてみました。
時代の流れ
時代の流れとは恐ろしいもので、イデオロギーを簡単に変えてしまします。
私たちが若い頃は「亭主関白」が良いことのように表現されていました。
- 男はドシッと構えているべき
- 家事・育児は女性に任せて、男は働きに出るもの
- 一家の主(あるじ)たるもの、・・・かくあるべき
など子供心に聞かれていたような気がします。
さだまさしも「関白宣言」を歌っていましたね。
あれが1979年でした。
その後、「関白失脚」という続編が発表されて話題になったのが1994年です。
歌詞は皆さんもご存だと思います。
15年の間でこれだけ変わるとは。
バブル期までは、”働く男性はカッコイイ”というイメージがあり、「24時間戦えますか」というコマーシャルまでありました。
「三高」(高学歴、高収入、高身長)という言葉もあり、女性は「三高」の男性を求め、結婚することがゴールのような感もありました。
それが、その後「亭主元気で、留守がいい」に変わっていきました。
今ではコマーシャルに出てくる男性は働く姿より、子供と遊ぶ姿や料理する姿が多くなりました。
コマーシャルって時の流れを見事に表現していますね。
ああいう映像を四六時中見せられると、世間一般そうでないといけないかのような錯覚をおこします。
太古の昔
本来、雄としては、種を付け、家族を養うために狩猟や農耕に出るという役割でした。
牝としては妊娠や子育てで動け無い分、しっかりと子育てをし、家庭を守るという役割がありました。
役割分担が明確だったわけです。
これは文明が明けてからも続きます。
体の機能としては男女違うわけですから当然といえば当然です。
男性は外に出て働き稼ぐことで家族を養う。
女性は子孫繁栄の為、子供を産み、育て家庭を守る。
弱い男性は家族を養うことができませんから女性からも好かれません。
強い男性が好まれ、その子孫を残そうとするのは当然の流れです。
江戸時代のイクメン
「江戸時代には男性も子育てにかかわりイクメンが普通だった」という話もあります。
しかし、これは今のように育児休暇を取っておむつ替えをしたり、料理を作り・・・という話ではありません。
家督を継がせたり、家を守るために、子供に学問や剣術を教えたりする「教育パパ」的な存在です。
武士であれば、子供を少しでもエリートとして育て上げ、上級武士や藩主に認めてもらい、お家の地位を少しでも上にあげるということが求められていました。
商人であれば、商売の基本を子供のうちから教え、”のれんを守る”ことが求められました。
農家であっても父親の子育ては重要です。
農作業を教え、更に土地を富ませることが求められました。
江戸時代は年貢などが村単位だたっため、出来高の少ない家が出れば、村全体の足を引っ張ることになります。
こういった意味でのイクメンであったわけで、今風のイクメンとは全く意味が違います。
現代風のイクメンでは子孫繁栄につながりにくい
近頃では男性の育児休暇も奨励されています。
大企業等は育児休暇の所得率が低いと世間から非難されるほどです。
「子供が小さい時から育児にかかわり、夫婦一緒に家庭を大事に思い出も共有できる」
となると良いことづくめのように聞こえます。
しかし、あまり育児にかかわり過ぎると、育児の辛さも体験します。
女性は赤ちゃんに対し母性本能があり、”幸せホルモン”が出やすい環境になります。
男性はこれが少ない為に、育児の幸せより辛さを感じやすいのです。
同じ経験をしたからといって男女とも同じ感情を抱くとは限りません。
ここに問題があります。
女性(奥さん)の前では良い格好をして見せても、心のどこかにしんどさが残ります。
それが積もると、第2子は考えなくなります。
男性の胸やお腹に重しを付けて動き回らせる妊婦体験などもあります。
妊婦さんが大変なのはわかります。
いたわるのは当然です。
ただ、妊婦体験をした男性は”大変さ”だけが残ります。
出産には女性特有の高揚感な幸福感も多分にあると聞きます。
それらは男性は感じとることができないまま、”大変さ”だけが印象付けられてしまう可能性があります。
女性からすると「育児のしんどさも分かち合いたい」というところですが、男性がそれを知ってしまうと女性をいたわるようにはなりますが、性生活が上手くいかなくなってきます。
「大変なのに、俺の生理的欲求の為になあ・・・」となります。
優しい男性なら尚更です。
これが続くと、夫婦間での性交渉が無くなります。
それだけで済めばまだ良いのですが、夫婦間での性交渉が無くなるというのは、男性が
- 性体験をすること自体をあきらめる
- 他の女性に走る
のいづれかになります。
「他の女性に走る」と家庭崩壊につながります。
「性体験をすること自体をあきらめる」と男性更年期障害に入ります。
ひどくなればうつ症状が現れます。
たまに性生活を営もうとしても上手くいかない時が出てきます。
そこで女性から無能呼ばわりされれば、もう致命的です。
ドンドンひどくなります。
男性が男性として健全であるためには男性ホルモンが欠かせません。
しかし、家族、とくに幼い子どもがいる人は、家に帰ると男性ホルモン値がぐっと下がります。
「イクメン」はさらに男性ホルモンを減少させる原因になってしまいます。
もともと男性ホルモンには、攻撃性や闘争心を引き起こす働きかあります。
家事や育児など家庭的な雰囲気の中では男性ホルモンは出にくいのです。
男性ホルモンの低下は男性更年期障害、ED(勃起不全)、気力、体力の低下、うつ症状などを引き起こします。
育児休暇についても、このことが言えます。
育児休暇中の男性は、男性ホルモンが低い状態か続きます。
育児休暇が終わって会社に復帰したとき、男性ホルモン低下の為、チャレンジ精神、はっきりと意見を伝える、論理的に考える、またストレス耐性といった男性特有の能力が弱まってしまっている場合があります。
その結果、大きなストレスを感じてしまうことになります。
社会的構造から、今更「女性は家を守って、男性は仕事に出ろ!」とは言いませんが、女性の観点ばかりでものごとを考えずに、こういった男性の生理的なことまで踏まえたうえでいろいろな議論がされればと思います。
何でもかんでも役割を半分ずつするのではなく、お互い少しづつ歩み寄り、男性は男性に適した、女性は女性に適した無理ない範囲の役割分担を心がけたいものです。
あえて男性目線で書きました。
決して女性蔑視や女性のかかわる仕事を軽視しているわけではありません。