50歳を過ぎると何となく先が見えはじめ、「これからどうしよう?」と不安になったりします。
30代40代ではイケイケどんどんでやってきたものの、もうそろそろ一度見直しをかけないと、いつまでもこのままではいられないという思いにかられます。
そんな時にある選択肢が、
- このまま今の仕事を頑張る
- 心機一転、自分のやりたかったことを始める
- 現状を残したまま、副業を考えてみる
ということです。
現状、何も問題が無く定年まで働けそうならそれが一番ですが、このご時世、何があるかわかりません。
早期退職を求められたり、いったん退職で役職落ちの再雇用を求められたりすることも大いにあり得ます。
といって、今からすぐに自分がやりたかったことを始めるにもリスクが高くなかなか踏み込めないです。
今は時代が変わり企業側も副業を認めるところが増えてきました。
現状の仕事をしながらリスクの少ない副業を少しづつはじめていざというときに備えてはいかがでしょう。
50代からの副業
副業といっても多岐にわたりますが、50代から考える副業は本業に影響がない程度のものでなければなりません。
若いうちなら体を使って朝から晩まで働けましたが、50代では信頼のおけるポジションにいるわけですから本業に影響を及ぼすようなことは本末転倒になってしまいます。
労せず所得を得る、不労所得を狙うのがおススメです。
決して「簡単に儲かる」とか「リスクゼロ」とかいかがわしいことは言いません。
不労所得といえども、全く労せずというわけにはいきません。
物によってはかなりのリスクも伴います。
ただし、上手くいけば本業以上の収益を上げ、将来的に不労所得でやっていくことも夢ではありません。
50代からの不労所得で目指すべきところ
まずは夢のあるお話から。
不労所得でやっていけたとして、いったいどれだけの収入があればやっていけるのか?
あればあるほど良いに決まっていますが、儲けるためにやみくもに必死になっていたのではこれからの人生を有意義に過ごせません。
まずは自分の現在の資産の洗い出しと、今後必要な生活費などについて調べてみましょう。
資産の洗い出し
まずは現在の資産の洗い出しです。
「資産なんて、銀行貯金だけ」という方も、各種保険やもらえるであろう年金、銀行に言われて入った投資信託などあるのでは?
具体的には
等があります。
それぞれ、今の実額でいくらあるのか把握されている方は意外に少ないでしょう。
この機会に一度洗い出してみてはいかがでしょうか。
意外に多くあり安心できるかもしれませんね。
保険の見直しについては
「50代になったら一度保険の見直しを 保険見直しポイント6」をご覧ください。
必要な生活費
資産の洗い出しができれば、次はこれから必要な生活費の計算をします。
皆さんそれぞれの生活スタイルがあり、月々いくらかかるのかは千差万別です。
こちらも年1回支払いのものなども含め、毎月いくらかかるのか洗い出してみることをお勧めします。
ここでは単純に総務省の2019年家計調査の平均を見てみます。
ひとり暮らしの場合 | 四人家族(夫婦+子供二人) | |
消費支出合計 | 163,781円 | 338,650円 |
30〜39歳 | 40〜49歳 | 50〜59歳 | 60〜69歳 | 70歳以降 | |
消費支出合計 | 257,184円 | 306,151円 | 302,584円 | 259,280円 | 202,188円 |
世帯主の年齢別の平均生活費であるため、単身世帯や夫婦世帯の両方を含んだ調査結果であることを念頭に置いてご覧ください。
上記の表を見ると、子供の教育費などでお金がかかる40〜50代の平均生活費が非常に高くなっていることがわかります。
一方、50代以降になると子供が成人して独立する人が増えることから、全体的な生活費の平均は下がっていきます。
子供が巣立ってしまえば、それほど生活費としてはかからなくなってくることを念頭に置いておきましょう。
教育費については
「子供が大学、教育費を捻出する50代の親の役割」もご覧ください。
これから必要なお金=目指すべきところ
資産の洗い出し、必要な生活費をもとにこれからの年代別順に必要なお金を計算してみましょう。
合計の生涯必要なお金では金額が大きくなりすぎて、「こんなの無理」ってなってしまいますので、
あくまで50代なら毎月○○万円必要だな、60代なら毎月○○万円、70代になれば年金もあるから差し引き毎月○○万円でいけそうなどと検討を付けます。
例えば下の表のように書き出してみます。
50代 | 65歳定年まで | 65~70歳 | 70代以降 | |
必要な生活費 | 300,000円 | 250,000円 | 250,000円 | 200,000円 |
その他娯楽費など | 100,000円 | 100,000円 | 70,000円 | 30,000円 |
目指すべき金額 | 400,000円 | 350,000円 | 320,000円 | 230,000円 |
給与や年金 | 380,000円 | 300,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
資産の持ち出し | 70,000円 | 50,000円 | ||
副業で稼ぐ | 20,000円 | 50,000円 | 150,000円 | 80,000円 |
目指すべき金額から、給与や年金などもらえる金額を引いた金額を何とかして稼ぎ出す必要があります。
これを不労所得の副業で今から仕込んでおくことをお勧めします。
資産の持ち出し
「資産はできれば子供に残してやりたい」と思う気持ちも良くわかります。
でも無理して65歳を過ぎて何の楽しみもなく生活している親を見て子供たちは喜ぶでしょうか?
自分が子供の立場だったらと考えてみてください。
「お金を残すことより、親のお金なんだから老後の楽しみに好きに使ったらいい」と言うと思いませんか。
もちろん代々引き継がれてきたものがるのならそれは別物です。
しかし、年老いた親が、無趣味で家でじっとしているのは心配です。
事実親の介護を体験している私がそう考えています。
楽しめるうちに人生を楽しんで欲しいと。
あなたのお子さんもきっとそうだと思います。
不労所得の副業リスク
給与以外でお金が増えるなら単純にありがたいことですが、いくつかのリスクが伴いますのでお気を付けください。
副業をするというリスク
まずは、副業なので、本業があるわけです。
今の会社の就業規定などを良く調べ、副業が可能かどうかのチェックが必要になります。
一昔前とは違い、今時は副業を認める会社も多くあります。
副業についての可否が書面に書かれていない場合は上司に確認を取ることをお勧めします。
「書かれていないから副業してもいいや!」と自己解釈しても、バレた際には気まずい思いをするかもしれません。
本業で居づらくなるのは本意ではありません。
しっかりと話し合い認めてもらってから始めるのが最善です。
不労所得の副業を目指すリスク
アルバイトや内職などでしたら時間分、又は仕事量に合わせた分を会社からいただくことができます。
金銭的なリスクはありません。
ただし、労働対価として働くことはこれからの年齢を考えると本業に響くことが考えられます。
不労所得といっても、最初から何もせず所得を得られるわけではありません。
それなりの勉強をする時間や最初はいろいろとやるべきことがあったりします。
しかも、ほとんどの不労所得の副業は「投資」が必要になってきます。
金銭的な出費が必要で、元本が保証されないものがほとんどです。
失敗すれば元本割れし、老後の資金として貯めていたお金が少なくなる可能性があります。
ここをしっかりと押さえたうえで、それぞれに合った副業を慎重に決めていきましょう。
不労所得の為の副業
ここからは現在あり得る不労所得の為の副業について、それぞれのメリット、デメリットを見ていきます。
株式投資
説明の必要もないくらい広く知られている株式投資ですが、いざはじめようと思うと何から手を付けてよいものか?と思ってしまいます。
まずは必要最小限の知識から見直してみましょう。
株式投資をする際には、まず証券会社に口座を開かなければなりません。
証券会社は私たちに変わり証券取引所での売買をしてくれます。
証券会社はこの売買の手数料で成り立っています。
個人投資家ならネット証券がいろいろと選べ、手数料も低く、様々な投資を見定めるためのツールも用意されています。
取引される株については、東京証券取引所では第一部、第二部、マザーズ、JASDAQ(ジャスダック)の4つのカテゴリーがあります。
それぞれ下記の特徴があります。
- 東証一部:大企業が上場。値動きが比較的安定して、出来高も多い。
- 東証二部:業界でよく知られた中堅企業が多く上場。東証一部より値動きがある。
- ジャスダック:ベンチャー企業向けの株式市場で、「新興市場」と呼ばれる。
- マザーズ:ジャスダック同様、新興市場。
初めての株式投資では、値動きが比較的安定して出来高も多い東証1部上場企業に絞り始めるのが賢明です。
株式投資のメリット、デメリットなどは投資の仕方により変わります。
株式投資については
50代から始める副業投資 株式投資編
もご覧ください。
デイトレート
副業としてはお勧めしませんが、こういう売買もあるといいうことで記載しておきます。
株式市場は東証では開いているのは平日9:00~11:30と12:30~15:00の計5時間となります。
短期売買を繰り返そうと思うとこの時間にモニターに張り付いてネット証券の画面で売買を繰り返すことになります。
少しの値動きで売買を繰り返すため、リスクは少なくなります。
経験上、デイトレードを始めると頭の中がこのことばかりに支配されて値動きが気になって夜まで響きます。
配当金
株式投資は何も安くで株を買って高く売るだけではありません。
景気の良い企業の株を持っておけば毎年会社の利益の一部を株主に分配する配当金というものがもらえます。
年1回の本決算または中間決算も入れて年2回支払う会社が多いです。
利回り(1株に対する配当金の割合)は会社の業績によりまちまちですがおおよそ5%~3%程度になります。
銀行に預けておくよりはよっぽど良いです。
株を買った時より高値になれば売ればそれもまた利益になります。
年間を通し大きな期間の中で安い時に買い、基本的には配当金を目当てにし、もし株価が上昇すれば売るというスタンスでいれば、それほど気を遣わずに済みますし、大きな損をする可能性はかなり抑えられます。
副業として不労所得を得るには良いと思います。
投資信託
投資信託はファンドといわれることもありますが、運用の専門家が個々人や起業からお金を集め株式や債券などに投資・運用する商品となります。
1つの株式を持つだけでなく、多くのいろいろな株式や債券を分散させて投資することでリスクを抑えることにもつながります。
一概に投資信託といっても、先物取引をメインにしたものや、国内株式をメインにしたもの、海外のIT企業をメインにしたものなど様々な種類があります。
運用先などを検討したうえで投資することで、あとは専門家にお任せということになります。
ただし、リスクは低いですが専門家だからといってノーリスクというわけではありません。
あくまで可能性ですが、元本割れする可能性があることも認識しておきましょう。
株式投資について詳しくは
「50代から始める副業投資 株式投資編」をご覧ください。
FX投資
FXとはForeign Exchangeの略で外国為替取引のことになります。
日本円を外国の通貨に換える取引となり、お金とお金の交換なので安全なように思いますが、信用取引(レバレッジ)により危険な投資先といわれることもあります。
円高ドル安、円安ユーロ高などニュースで聞かれると思いますが、為替レートは毎日変動しています。
単純に考えると、
1米ドル=110円で11万円買えば、1000米ドル
これを
1米ドル=120円の時にうれば、1000米ドル×120円=12万円になり1万円の利益が出ます。
たとえ1米ドル=100円になったとしても、1米ドル=110円に戻るまで待っていれば損はしません。
1米ドル=100円でもし売ってしまえば、その時は10万円になるので1万円の損ということになります。
信用取引(レバレッジ)
上記を見ると株式投資と変わらないように思うのですが、FXには信用取引(レバレッジ)というものがあります。
FXの口座に資金を入れておきますが、それを証拠金(保証金)として、最大25倍もの取引ができるようになっています。
上の例でいうと、
11万円を証拠金として、275万円の取引が可能になります。
つまり25,000米ドルを買うことができ、1米ドル=120円になれば、25万円の利益が出るということになります。
夢のようなお話ですが、逆に
1米ドル=100円になれば、25万円の損金、つまり元の11万円以上の損になります。
実際はここまで損金が出る前に、証拠金の11万円以上損をした時点でロスカットといい自動的に決済がおこなわれることになります。
1米ドル=110円に戻るまで待っていようと思っても、損失が多きればその時点でゲームオーバーということです。
これが危険な投資といわれる理由です。
現在、ほとんどの証券会社ではレバレッジを何倍までにするか設定することができます。
自分で「2倍以上の取引はしない!」などと決めて設定できるようになっています。
外国為替は米ドルだけでなく様々な外国通貨との取引ができます。
そして、国際情勢、日本の国内情勢、相手国の国内情勢などにより変動します。
1つの通貨だけでなく、数種類の通貨で取引することでリスク分差にもなります。
FXは24時間取引ができるので仕事終わりの夜の時間帯だけでもできます。
おススメはしませんが、仮想通貨
仮想通貨については物が違うだけでFX投資に近い形になります。
ただし、相場が不安定で投機的な値動きの為、慎重になる必要があります。
投資というよりも投機です。
不動産投資
不動産投資というと私たちの年代はどうしてもバブル期を思い出しますが、決して不動産売買で得る売却益だけで儲けようということではありません。
戸建てやマンション、もしくは地方の小さなアパートを一棟買い、それらを貸すことで運用益を得ることができます。
土地があれば、月決めのガレージやコインパーキングをするのも良いでしょう。
もちろん潤沢な資産があるに越したことはないですが、少額の元手でも買う不動産を担保に銀行からの借り入れにより賄うことができます。
収益物件(利益を生んでくれる物件)をいかに見つけるかがポイントとなります。
その他の投資と比べ、不動産があり、値動きも激しくないので、リスクは低減できます。
運用益を得ながら、タイミングを見て良い値で売れるようであれば売却できるというのも魅力です。
不動産投資について詳しくは
もご覧ください。
不動産投資信託(REIT:リート)
不動産を中心に運用する金融商品で、その多くは金融商品取引所に上場しており通常の株式と同じように金融商品取引所において、いつでも売買が可能です。
不動産のところであった投資信託の一部になります。
細かいことを気にする必要なく、専門家にゆだねることになります。
自分で不動産を実際に持つよりローリスク・ローリターンになります。
アフェリエイト(広告収益)
アフェリエイトとは、自身のブログやyoutubeなどの媒体に企業の広告を表示させることで得る広告料収入のことです。
広告バナーが表示されるだけで報酬が発生するものや、広告バナーをクリックされると報酬が発生するもの、広告バナーをクリックして購入まで行けば報酬が発生するものなど大きく3種類あります。
いづれも、商品を自分のメディアで紹介することによって、お金を稼ぐことができるようになる仕組みです。
これらはほとんど金銭的な投資は必要ありません。
必要なのは戦略とちょっとした時間、知恵だけです。
インプレッション型
主にyoutubeの動画に張り付けた広告などがこれに当たります。
基本的には広告が多くの回数表示されればされるほどどんどん収入が上がっていきます。
youtubeチャンネルの内容や広告、また表示のさせ方などにより変わりますが、ザックリといってしまうと、youtube広告では約10,000回表示されて1,000円程度だといわれています。
つまり1回0.1円程度ということになります。
多くの方に見てもらえる自信のある方はこちらが良いです。
内容を充実したものにし、飽きの来ないものを次から次へと挙げていく必要があります。
クリック型
ブログやホームページに表示された広告バナーをクリックされた回数に合わせて広告料収入が変わります。
クリック後に商品を購入したかは関係ありません。
画面が遷移した時点で収益が確定します。
そのため、こちらも1回や2回クリックされたからといって収入が増えるものではありません。
何百回、何千回とクリックされる仕組みを作る必要があります。
成果報酬型
ブログやホームページで紹介したページから商品ページに行きそのまま購入につながった場合のみ収益が発生します。
こちらは広告主としても確実に収益になるので報酬も格段に高くなります。
商品によっては、1回購入で1万円などもあります。
買ってもらえるようにあらかじめブログやホームページで実際に購入してみた感想、体験などを書き説明する必要があります。
広告を載せる媒体
ブログ
一番簡単にブログを作成するなら既存のシステムを利用するのが手っ取り早いです。
広告を掲載できるものとしては、
- Blogger:無料
- FC2ブログ:有料版、月額300円
- はてなブログ:有料版、年間8,434円。読者登録機能&はてなブックマークなどの集客機能がある
などが利用しやくて良いです。
ホームページ
一番のオススメはワードプレスで作成することです。
ワードプレス自体は無料です。
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